カリキュラム

幼稚部のカリキュラムは、イギリスのEYFS(幼児教育指導要領)を土台に、一人ひとりの成長段階や個性を大切にした学びを行っています。
さらに、本校はPYP(プライマリー・イヤーズ・プログラム)の認定校として、PYPのスタンダードに基づいた探究型の学びを取り入れ、子どもたちの「なぜ?」「やってみたい」という気持ちを引き出します。

EYFSとPYPは非常に相性の良いプログラムです。
本校ではこの2つをバランスよく組み合わせることで、遊びや体験を通して深く学び、考え、表現する力を自然に育んでいます。

また、これらの基本カリキュラムに加え、身体の動きと知覚の発達を促す独自の知覚運動プログラム「PMP」も導入。
心・体・知の成長を総合的に支える、幼稚部ならではのカリキュラムを実践しています。

Early Years Foundation Stage(EYFS)

EYFSは、3つの基礎領域と4つの特定領域からなる、計7つの教育内容分野で構成されています。
これらすべての分野において、子どもたちの「遊び」を大切にしながら学びへとつなげるよう設計されており、遊びと学びが自然に調和した、計画的で発達段階に寄り添うカリキュラムとなっています。

参考:Early years foundation stage (EYFS) statutory framework(UK Government)

コミュニケーションと言語

自分の思いや考えを自信をもって表現し、場面に応じて「聞く・話す」ができる力を育てます。
日々の活動を通して、豊かな言語環境に触れながら、自然にコミュニケーション力を伸ばしていきます。

聴解力と注意力

さまざまな場面で話をよく聞き、物語の大切なポイントを理解しながら考えます。
自分の意見や質問を適切に伝えるとともに、活動中も周囲の声に耳を傾け、相手の発言に合わせて反応する力を育てます。

理解力

複数の内容を含む指示を正しく理解し、行動できる力を育てます。
また、自分の経験や物語・出来事について「どうして?」「なぜ?」といった問いに答えながら、考える力と理解を深めていきます。

話す

相手に伝わることを意識しながら、自分の考えをわかりやすく話す力を育てます。
過去・現在・未来の出来事について適切な表現を使い分け、考えや経験をつなげて話すことで、表現力と話す力を高めていきます。

身体的発達

活動を通して、年齢に応じた運動能力や体のコントロール、動きの感覚を育てます。
また、体を動かすことの楽しさや、健康的な生活・食習慣の大切さを自然に学んでいきます。

体を動かすことと手で扱うこと

大きな動きから細かな動きまで、体を上手にコントロールして動く力を育てます。
空間を意識しながら安全にのびのびと体を動かし、鉛筆を使った書く活動を含め、さまざまな道具や設備を適切に使う力を身につけていきます。

健康と自己管理

運動やバランスのよい食事が健康につながることを知り、健康と安全を守る方法について考えます。
また、着替えや一人でトイレに行くことなど、基本的な衛生習慣を身につけ、自分のことを自分で行う力を育てます。

読み書きの能力

文字と音のつながりに親しみながら、読み書きの基礎を身につけていきます。
本や詩など多様な読み物に触れ、子どもたちの「読みたい」「書きたい」という気持ちを育てます。

読み

簡単な文章を読み、内容を理解します。
フォニックスの知識を使って規則的な単語を正しく読み、よく使われる不規則な単語にも少しずつ親しみます。
読んだ内容を友だちと話し合う中で、理解を深めていきます。

書き方

音と文字の関係を意識しながら、発音に合わせて単語や文を書きます。
よく使われる単語の正しいつづりも学び、自分や友だちが読める簡単な文章を書く力を育てます。

算数

数や形、量に親しみながら、遊びや体験を通して算数の基礎を身につけていきます。
数を数える、数字を使う、簡単な足し算・引き算を考えるほか、形や空間、計測について学ぶ機会を大切にします。

数字

1から20までを正しく数え、順番や前後の数を理解します。
物や数字を使って一桁の足し算・引き算に取り組み、増える・減るという感覚を身につけます。
さらに、倍にしたり分けたりするなど、考える力を使った問題解決にも挑戦します。

形、空間、計測

大きさや重さ、量、位置、距離、時間、お金などについて、身近な言葉を使って考えます。
比べたり測ったりしながら、パターンを見つけたり作ったりし、形や身の回りの物の特徴を数学的な言葉で表す力を育てます。

世界についての理解

人や場所、自然やテクノロジーについて探り、発見する体験を通して、身の回りの世界への理解を深めます。

人々とコミュニティー

自分や家族の出来事について話し、考えを共有します。
また、人それぞれ感じ方や好みが異なることを知り、他者への思いやりを育てます。
家族や地域、文化における共通点や違いについても学びます。

世界

身の回りの場所や物、生き物を観察し、似ている点や違いに気づきます。
自分たちが暮らす環境の特徴や、さまざまな環境があることを知り、動植物の変化やその理由について考えます。

テクノロジー

家庭や学校で使われているテクノロジーに親しみ、目的に応じて適切に選び、活用する力を育てます。

表現芸術とデザイン

さまざまな表現方法や素材に触れ、遊びながら試す中で、子どもたちの発想力や表現力を育てます。
美術や音楽、動き、ダンス、ロールプレイ、デザイン、テクノロジーなどの活動を通して、自分の考えやひらめき、気持ちを表現し、分かち合う経験を大切にします。

表現手段と素材の利用、探索

歌ったり、音楽を作ったり、踊ったりしながら、表現を変えたり工夫したりします。
また、さまざまな素材や道具、技法を安全に使い、色や形、質感、デザイン、機能を試していきます。

創意に富むこと

学んだ表現方法や素材を、目的や使い方を考えながら自分なりに活用します。
思いつきや考え、感情を、芸術や音楽、ダンス、ロールプレイ、物語、デザインやテクノロジーを通して自由に表現していきます。


幼稚部におけるPYP(プライマリー・イヤーズ・プログラム)の実践

幼稚部では、さまざまな活動を通して子どもたちの探究心を育んでいます。
本校が大切にしているのは、「生涯にわたって学び続ける学習者」を育てること。
学力だけでなく、将来にわたって役立つ力や姿勢を身につけることを重視しています。

自分の身の回りで起きていることや、暮らしている世界、環境について理解を深めるためには、「なぜ?」「どうして?」と問い続けることが欠かせません。
PYPの探究型アプローチは、子どもたちの好奇心を引き出し、自ら学ぼうとする意欲を育てます。

好奇心をもって問い、考える——この積み重ねが、子どもたちを「生涯にわたって学び続ける学習者」へと導きます。

PYPには、教科の枠を超えた6つの探究テーマがあります。
幼稚部ではそのうち4つのテーマを1年間の学びの中で扱い、よく考えられたユニークなテーマを通して、子どもたちは自分自身や自分を取り巻く世界への理解を深めていきます。

6つのテーマは、以下の通りです。

  • Who We Are|私たちは誰なのか

    自分自身や家族、友だちとの関わりを通して、人として大切なことを学びます。

  •  Where We Are in the Place and Time|私たちはどのような場所と時代にいるのか

    自分の経験や暮らす場所を手がかりに、過去・現在・世界とのつながりを知ります。

  •  How We Express Ourselves|私たちはどのように自分を表現するのか

    言葉や芸術、動きなどを使って、考えや気持ちを表現する楽しさを学びます。

  • How the World Works|世界はどのような仕組みになっているのか

    自然や科学の不思議に触れ、世界のしくみを探ります。

  • How We Organize Ourselves|私たちは自分たちをどう組織しているのか

    社会やコミュニティーのしくみ、役割やルールについて学びます。

  • Sharing the Planet|この地球を共有するということ

    人や生き物と地球を分かち合うための思いやりや責任を考えます。

PYPについてより詳しく知りたい方へ

国際バカロレア公式HPや文部科学省のページにてPYPに関する情報をご覧頂けます。PYPについてより詳しく知りたい方は、以下のHPなどをご参照ください。


知覚運動プログラム(PMP)

PMPは「動き」をベースとしたプログラムです。
遊びや活動を通して、幼年期の子どもたちの視覚と手足の動きの連動、体力やバランス、歩く力、目で物を追う力など、成長に欠かせない基礎的な運動能力の発達を支えます。